F.E.A.R. ゲーマーズ・フィールド25th Season Vol.4

テーブルトークRPG

F.E.A.R. ゲーマーズ・フィールド25th Season Vol.4詳細

F.E.A.R. ゲーマーズ・フィールド25th Season Vol.4

ファーイースト・アミューズメント・リサーチ(Far East Amusement Research)

版型 :書籍タイプ・B5

F.E.A.R. ゲーマーズ・フィールド25th Season Vol.4口コミ

ダブルクロス3のクロウリングケイオス・ステージがあるので購入。リプレイは、事実上FEARというよりも小太刀右京が運営するチームバレルロールの面子による作品という色が濃い。特に、デザイナーである矢野俊作とプロのTRPGゲーマーともいえる田中天の両人が参加している久々のリプレイだ。リプレイのできはとても良い。クロウリングケイオスの指南書としてもよい出来映えであり、恐怖演出と同時に『怖がる事を大笑いしながら楽しむ』風景を書くことで、ホーラーTRPGの『楽しみ方』を伝える事ができている。同時に、キャラのロールプレイも魅せる部分で完璧にこなしており。いい加減な妄言を吐きつつもヒロイン枠として魅力的な人物に演出された田中天氏のシキを筆頭に魅力あるキャラを見ることができる。また、登場したキャラのビルドもよい。レギュレーションは明示されていないが、『あまり見かけないコンセプト』でビルドした加納氏や矢野氏、『サンプルキャラをレギュレーション似合わせて使う方針』を示した田中氏は、『強いビルドを好む』人や『サンプルキャラを嫌煙しがちな』人への良い意味でのカウンターになっている。ステージ専用のDロイスや付属シナリオもあるので、クロウリングケイオスを購入した人は買って損はないと言える。他記事に関しては、所持していないルールばかりであり、判断に困るが、以前購読していたときよりも、『追加データ』の掲載量が増えているなと感じた。こうしなければ、ユーザーが購入しないのだろうが…なかなかに複雑な心境となる。個人的には、サンプルシナリオを多く記載した方がユーザーを育てたり、多くの人に遊びを提供するなら良いと感じた。

【総評】
「リプレイは秀逸なので買って損はないです」

メインがクロウリングケイオス(CRC)だったので、そこについて個人的な評価を書き連ねます。

【CRC用追加データについて】
「雑」の一言に尽きます。
レネゲイドビーイング作成ルールについても「特定のDロイスが必要である」の一言に纏められるので、何でCRCに収録しなかったのか疑問です。
チェーンソー強化のDロイスはデメリットが重すぎて使いこなせそうにないです。
データはともかくとして、他のDロイスにも面白みがあるので良いのですが、アザトース専用Dロイスが無かったのが残念です。

【CRCリプレイについて】
とても秀逸でした。素晴らしかったです。
クロウリングケイオスらしいシナリオとギミック、個性豊かなPCが生き生きとしていました。
他の方も書いていましたが、「怖がる事を大笑いしながら楽しむ」というCRCの楽しみ方を存分に堪能できました。

【CRC用シナリオについて】
目を通した限りですが、あまり良いシナリオとは思えませんでした。
敵が2勢力に分かれている、その片方の行動原理が不明瞭、ヒロインが空気、その他諸々。
シナリオの方向性が微妙に定まっていないので、PCが動きにくそうだと感じました。
ヒロインの描写が薄すぎてPC1のモチベが高まりにくいので、GMをやる際はある程度アレンジ加えた方がよさそうです。

その他のコンテンツについては
・『このすばTRPG』のシナリオはとても面白そう、今度GMとしてプレイしたい
・『ルーインブレイカーズ』の外見表等はPC作成のとき便利
・『拳禅無双』の追加データとコラムは読んでいてルールブックを購入したくなった

以上です。